もう、明かり一つない村の夜。
月の光だけが、夜道を照らす道標です。
「ふははは! ふははははははっ!」
こんな静かな夜だってのに、何だって魔王はあんな高笑いをして歩いているんですかね。
まあ、おかげでどこにいるかが一発でわかるからありがたいんですが。
危険な夜道も、魔物に襲われる心配はなさそうで、安心して一本杉が見える場所までやって来る事が出来ました。
「グレゴリー! グレゴリーよ! どこにいるのだ!」
一本杉の根元で、魔王が辺りを見回しながら声を上げます。
それにしても魔王……夜はズロースを穿いているんですね。
最近ずっとブーメランパンツだったので、もう穿かないのかなと思っていましたが。
「魔王様、ここにおりますぞ」
キョロキョロと辺りを見回す魔王に、誰かが声を掛けて……一本杉の陰から、まるで幽霊のようにスーッと、小さな魔物が現れました。
それにはさすがに魔王も驚いたようで、姿を見るなりビクッと身体を震わせ、倒れて尻餅をついてしまったのです。
「のわっ! お、驚かせるんじゃない! 相変わらず存在感のないやつだなグレゴリー! だからお前は合コンでも、最初からいるのに『え? あんたいつからいたの?』とか言われるのだ!」
……魔物も合コンなんてするんですね。
そんな情報はどうでも良いですけど。
月の光だけが、夜道を照らす道標です。
「ふははは! ふははははははっ!」
こんな静かな夜だってのに、何だって魔王はあんな高笑いをして歩いているんですかね。
まあ、おかげでどこにいるかが一発でわかるからありがたいんですが。
危険な夜道も、魔物に襲われる心配はなさそうで、安心して一本杉が見える場所までやって来る事が出来ました。
「グレゴリー! グレゴリーよ! どこにいるのだ!」
一本杉の根元で、魔王が辺りを見回しながら声を上げます。
それにしても魔王……夜はズロースを穿いているんですね。
最近ずっとブーメランパンツだったので、もう穿かないのかなと思っていましたが。
「魔王様、ここにおりますぞ」
キョロキョロと辺りを見回す魔王に、誰かが声を掛けて……一本杉の陰から、まるで幽霊のようにスーッと、小さな魔物が現れました。
それにはさすがに魔王も驚いたようで、姿を見るなりビクッと身体を震わせ、倒れて尻餅をついてしまったのです。
「のわっ! お、驚かせるんじゃない! 相変わらず存在感のないやつだなグレゴリー! だからお前は合コンでも、最初からいるのに『え? あんたいつからいたの?』とか言われるのだ!」
……魔物も合コンなんてするんですね。
そんな情報はどうでも良いですけど。