メメグワッシャァッ!





奇妙な音を立てて、クチバシが粉砕されます!


伝説の格闘家の技を見よう見まねで覚えたという、マスター必殺のワンインチパンチですっ!


そして、ワシラスは空高く殴り飛ばされたのです。


「む、ちと浅いか」


殴った後、少し違和感があったのか、マスターが首を傾げました。


その言葉通り、ワシラスは翼を羽ばたかせて空中で止まり、こちらを睨み付けたのです。


「い、痛てぇ……痛てぇよぉ! 畜生、何なんだよお前らは! 人間なんて大人しく俺達の餌になっていれば良いものを! 許さん! 貴様ら全員焼き尽くしてくれる!」


怒り狂ったワシラスが、泣きながら妙な技を発動しましたよ!


赤く輝くワシラスの腹!


太陽のような光を放ち、その身体はどんどん膨れ上がります!


「おいおい……これはちょっとまずいんじゃないのか? あいつ……自爆でもするつもりなんじゃないのか?」


ミッチェル杉下さんが空を見上げて、訝しげな表情を浮かべましたが……私の顔は、太陽に焼かれているかのようにチリチリと痛みを感じ始めていました。


「いや、それよりもこの熱さだな。あいつが自爆する前に、この熱で焼き殺されてしまうぞ」


あ、フランソワーズ北村さんが私と同じ意見を言ってくれました。