さっきの悲鳴を聞き付けたのか、すでに外には、クワや鎌を持った人達が集まっていて、空を見上げていました。


「チッ、なかなかの数がいやがるじゃねぇか」


マスターがそう言い、私も空を見上げてみると……。













「ギャギャギャ! 人間だ人間だ! 王都を攻める前に、ここらで腹ごしらえをするぞ!」










なーんて、いかにも魔物っぽいセリフを吐いて、こちらに向かって急降下してくる魔物。


ドラゴンが一匹に、鳥人間が十匹、そのリーダーらしき大きな鳥の化け物が一匹と、雑魚が多数といったところでしょうか。


こんな大軍勢が、なんでこんな村を!


こんな時に限って魔王がいないんですから!


なんて考えている暇はありません!


「あーあー、昼飯も食ってねえってのに、魔物とか勘弁してくれよな。道具屋、あのでけぇやつとドラゴンは俺達でやるぞ。後は村のもんに任せろ」


「俺だけでもどうにでもなりそうだがな。楽が出来るならそれにこした事はない」


そう言って前に出たのはマスターと……武器屋のミッチェル杉下さん。


マスターと同じくらいムキムキで、角刈りが似合うおじさまです!


「ギャギャ! いただきまーーーーす!」


急降下する鳥人間も、マスターとミッチェル杉下さんに狙いを定めたようです!