この中年太りには悪いですけど、聖なる泉にはコングデビルのうんこが落ちて、成分がどうなっているかはわかりません。
下手すれば、店もなくなり聖なる泉も使い物にならなくなっているという可能性があるのです。
人生詰みましたかね、この中年太りは。
「さて、俺達は目的の物が手に入ったから、ドイナーカ村に帰るが……これからはこんな事が起こらないようにするんだな」
「ああ、ありがとうよ。名も知らぬ道具屋の旦那。あんたこそ道具屋の中の道具屋だ。そして、さすがは伝説の勇者のぼるだ。仲間の為に身を犠牲にしてやつのうんこを弾き返すとは……なかなか出来る事じゃねえ」
中年太りが、目をキラキラさせてマスターとのぼるを見詰めていますが……まだのぼるは気を失ったままです。
鼻が曲がるような匂いを放ちながら、死んだように動きません。
「ではな、商売に励めよ」
そう言って、マスターは道具袋から高速移動アイテム「グリフィンの羽根」を取り出して、念じると共にそれを空に放り投げたのです。
瞬間、私達の身体が淡い光に包まれて、空高く舞い上がりました!
この感覚は生まれて二回目です!
「ありがとうよ! この恩は忘れないぜええぇぇぇぇ……」
中年太りの声が小さくなって行きます。
こうして、私の初めての大冒険は終わりました。
ちなみに、このフモートの道具屋が潰れたのを知ったのは、何日か後でした。
下手すれば、店もなくなり聖なる泉も使い物にならなくなっているという可能性があるのです。
人生詰みましたかね、この中年太りは。
「さて、俺達は目的の物が手に入ったから、ドイナーカ村に帰るが……これからはこんな事が起こらないようにするんだな」
「ああ、ありがとうよ。名も知らぬ道具屋の旦那。あんたこそ道具屋の中の道具屋だ。そして、さすがは伝説の勇者のぼるだ。仲間の為に身を犠牲にしてやつのうんこを弾き返すとは……なかなか出来る事じゃねえ」
中年太りが、目をキラキラさせてマスターとのぼるを見詰めていますが……まだのぼるは気を失ったままです。
鼻が曲がるような匂いを放ちながら、死んだように動きません。
「ではな、商売に励めよ」
そう言って、マスターは道具袋から高速移動アイテム「グリフィンの羽根」を取り出して、念じると共にそれを空に放り投げたのです。
瞬間、私達の身体が淡い光に包まれて、空高く舞い上がりました!
この感覚は生まれて二回目です!
「ありがとうよ! この恩は忘れないぜええぇぇぇぇ……」
中年太りの声が小さくなって行きます。
こうして、私の初めての大冒険は終わりました。
ちなみに、このフモートの道具屋が潰れたのを知ったのは、何日か後でした。