参道を登り続ける私達。


進路の先にいる魔物達が、岩を粉砕されたのを知って、慌てふためいています。


キーキーと騒ぎ始めましたよ。


「フッ、どうやら伝説の勇者のぼるの恐ろしさがわかり始めたようだな」


マスターにおぶられている、今にも死にそうな勇者が何を言ってるんですか。


ここまでで、のぼるの恐ろしさなんてどこにもないです。


「むっ……魔物の大将が現れたようだ。あれがコングデビルか……想像よりもでかいな」


小物が転がす岩では全く歯が立たないと思ったのか、ついに大物コングデビルが姿を現しました!


名前通り、でっかいゴリラに悪魔の羽根が生えた、まさしくコングデビルと呼ぶに相応しい姿です!


さっきの大岩でさえ小さく見える程の巨体。


……一体どこに隠れていたんですかね?


そんなコングデビルが、私達を指差して大きく息を吸い込みます。












「ウホーッ! ウホホウホウホ、ウッホホウホーイ! ウホッホウホッホ、ウンホホホウホウホ!ウホッホウウホッホウ! ウホーーーーーッ!!」















……うん、さっぱりわかりません。


ウホウホうるさいだけです。


「ふん、なるほどな。だから薬を持ってきてやったんだろうが。大人しくそこで待ってろ」