な、なんですってぇぇぇぇっ!


負け惜しみを言ってるよこのハゲが! とか思いましたが、マスターが言うように、きったねえ団子はガクッと進路を変えて、急に落下したのです。


ここでまさかのフォークボール!


しかもこの速度でこんなに落ちるなんて……。


マスター、恐るべし。


「んがぐぐっ!」


きったねえ団子が、魔王の口の中……いや、喉の奥へと吸い込まれて行きました!


その瞬間、魔王の目が光り、口から炎を吐いて暴れ始めたのです。


「お、おわっ!? なんだなんだ!? 山岡、何が起こったんだ!?」


「お、俺が知るか!」


のぼるズはパニックですね。


私もパニックですが、マスターが投げたアレが原因なのは言うまでもありません。


「マスター、今のは一体……」


「うむ、あれはな、パワードリンク10本分の成分を抽出して、グリーンリーフと混ぜ合わせた、俺の特製団子だ。人間ではとても耐えられるような味と効果だが……魔族の王なら大丈夫だろう」


なるほど。


だから、パワードリンクだけ製造が間に合っていなかったんですね!


でも……なんだか魔王の様子がおかしいです!