「え、いや。マスター何バカな事を言ってんの? てか、いつの間にここに来たんだよ……俺達だって、一番近くの村から来たってのによ」


まあ、普通はそう思いますよね。


昔ののぼるなら気にもしなかった事を、この八等身ののぼるは容易に気付きましたよ!


脳みそも成長したと言う事ですかね。


「まあ、深く考えるな。マスター達も俺達の力になろうと、ここまで来てくれたんだ。詮索はしなくても良いだろう」


と、山岡さん。


あ、あの引きこもりでコミュ障だった山岡さんが……私達の事情を察して、更には気遣ってくれるなんて!!


もう、勇者じゃなくても良いんじゃないですかね。


普通の人として、生活出来ますよ!


「おんやあ? マスターと未来ちゃんと真希さんでねえか。こんな所で何してるんだっぺよ?」


道具を見る軍勢の中、農民のボブさんが声を掛けて来ました。


なんか、知った顔があったなあと思って見ていましたけど……やっぱりボブさんでしたか。


私達より、ボブさんこそ何をしているんですか。


明らかに場違いでしょう。


「伝説の勇者が魔界に来たんですよ。同郷の出身として、私達も応援したくてここまで来たんです!」