……いや、のぼるはまだ来ていません。







これは用意されたセリフなんですかね?


私達とのぼるを見間違えるなんて、これほどの屈辱はないです。


「……俺達はのぼるじゃない。ただの道具屋だ」


「ぬうううっ……ならば去れ。のぼる以外に興味はないわ」


魔王のくせになんて言いぐさでしょうか。


目の前に関係を持った女性がいるって言うのに、のぼるにしか興味がないとか、とってもサブいですよ!


「覚えてないって……私も忘れてたけど、あの時の事を忘れたってのかい! あんたの(ピー)が(ピー)で、私に(ピー)して(ピー)(ピー)(ピー)の(ピー)!」



もう、ピーピー何言ってるんですか。


いたいけな少女がここにいるって言うのに、そんな話をしないでくださいよ。


「ぬうううっ! わからぬ! 何も思い出せぬっ! ワシは知らぬっ!」


随分都合の良い話ですね。


あやまちをおかしても、こうやって汚い大人は言い逃れをするんですね。


厄介なもんです。


「ちょっと、マスター! 何とかしておくれよ! 昔の魔王に戻しておくれ!」


「無茶を言うな……俺はただの道具屋だ。伝説の勇者でも、医者でもないんだからな」