のぼるズがどうなろうと知ったこっちゃないです。


重要なのは、協会からの通知が届くまで、のぼるズが大人しくしている事です!


それ以上の事は、私達は望んでいないのですから!


「ふう……首の骨を折るつもりでやったが……こいつらが本当に強くなったのか、俺がもうろくしたのかはわかんねえな」


なんて言ってますけど、ドラゴンを素手で倒す人がもうろくしたなんて思いたくないですね。


「やっぱり、のぼるズが強くなったんでしょうね。でも、これは仕方の無い措置です」


私達の計画を潰そうとしたこいつらが悪いんですから。


罪に対する罰というものです!


床で伸びたのぼるズを、マスターが担ぎ上げたその時です。


「あ、あのー……」


店のドアを少し開けて、恐る恐る店内を覗いている人が声をかけたのです。


「ゆ、郵便です……お取り込み中だったみたいなので、外で待っていたんですが……世界道具屋協会さんから、特例許可証のお届けです」













「早く言えよ!!」


滅多にない、マスターの突っ込みが入りました!


私も同じ思いです!


配達員が勇気を出して中に入っていれば、ここまでしなくても済んだかもしれないのに!