「よ! 俺達、元気になったからさ、そろそろ魔界に向かおうかと思うんだ。言われてただろ? 行く前に言いに来いってさ」















のぼるズを忘れていたぁぁぁぁっ!!


しかも、二人揃ってやけに良い顔をして挨拶に来やがりました!


まだ世界道具屋協会の許可がおりていないっていうのに!


「ちょ、ちょっと待っててくださいね。マ、マスター! ちょっと来てください!」


空気の読めないやつらが来ました!


などと、言いたい事はとりあえず黙っておいて、後はマスターに委ねます。


「ぬう……話は聞いていた。だが、お前達。もう少しゆっくりしていても良いのではないか? 急いでも良い事はないと思うが……」


魔王を倒す伝説の勇者に、ゆっくりしろなんて普通言わないでしょうけど……こっちの都合も考えて欲しいですからね。


「何言ってるんだよマスター! 世界が魔王に苦しめられてるんだぜっ! 少しでも早く行かねえとよっ!」












しょーもない正義感を振りかざさないでほしいですよ。


あなた達のぼるズが役に立たないから、魔王がこの村を守った事もあるのに。


少しくらいこっちの都合に合わせてほしいもんです!