「ゴッデス……『山岡』のぼるだと!? ふははははははっ！ まさか貴様が伝説の勇者のぼるだったとはな！ 丁度良い……かつてこの魔王をこけにし腐ったその恨み、今ここで晴らしてくれるわ！ 表に出ろっ！ 店内で戦うとは何事だ！」


あ、またもやナイスな発言！


もう、道具屋としての基礎がしっかり染み付いていますね。


これも私の指導の賜物です！


「マスター、大変です！ 魔王とのぼる達が！」


「……勇者と魔王、こうなる事は運命なのだが、時期が早すぎる。今のあいつらでは魔王に一瞬で消し炭にされるぞ」


ただののぼる相手だと、そこまでしないかもしれませんが、山岡さんの方は大ピンチです！


なんせ、魔王は一度山岡さんを本気で消滅させようとしていましたからね。


店内での戦闘を避け、外に出た三人に続いて、私とマスターも外に。


すると、魔王を前に、武器を構えたへっぽこ二人が、死闘感満載の顔で魔王を睨み付けていたのです。


「俺は魔王を倒す為に生まれた！ その紫の肌、角、マントに……ズロース？ ま、まあいい！ とにかくお前が魔王だって事は、見ただけでわかったぜ！ ここでお前を倒して世界に平和をもたらしてやる！」