「未来、良いのか?」


「良いんですよ! あんなバカは放っておいて! それよりマスター。早く回復薬の作り方を教えてください!」


もう、怒りに任せて調合です!


やけ酒ならぬ、やけ調合ですよ!


今なら、大量殺人兵器ですら作れそうな気がします。


「……まあ良いだろう。じゃあまず、グリーンリーフを5枚と、イエローリーフを3枚用意して、表面を撫でるように洗うんだ」


マスターに言われるままに、道具袋からグリーンリーフとイエローリーフを取り出して、言われた分量を水で洗いました。


「よし、それをすり潰すんだ。コツは、円を描くように。この二つがいい具合に混ざり合うと、青くなる。そうなるまでやってみろ」


小さなすり鉢を渡されて、その中にリーフを入れてすり潰します。


それにしても魔王め……。


先輩の私に意見するなんて1年は早いです!


いくら魔王に道具屋の才能があるとしても、こちとら10年以上道具屋をやってるんですよ。


もっと敬ってほしいもんです。


怒りに任せて、ゴリゴリとリーフをすり潰していると……緑色だったすり潰したリーフが鮮やかな青色に変わったのです。