「せっかく魔王におみやげをあげようと思ったけど、これはパンに使う事にします! 真希さんと密会だなんて、魔王もやっぱりスケベな男ですね!」


魔王が誰と何をしようと、私には微塵も関係ない事ですが、先輩の私に大きな態度を取るのが癪に障ります!


「む? おみやげだと? ユニコーンの角か? 聖者のしゃれこうべか? 昔は、それはそれは良い物をみやげに貰ったものだ。ふははははははっ!」


あーもう。


ほんっっっっとうに、何も考えてないって言うか、頭悪いと言うか。


私がそんな物をおみやげに出来るわけないじゃないですか!


こんなやつにおみやげなんて必要なかったです!


「そんなのあるわけないじゃないですか! 悪かったですね! 木の実ですよ! 食べると美味しい物を選んだけど、魔王にはもうあげないです!」


なんだか、真面目に探したのがバカみたいでした。


ムスッとして、マスターを押して作業場に向かいます。


「ま、待てっ! そんなつもりで言ったわけでは……ワシはどんなゴミみたいな物でも喜んでやるぞ!」


「もうっ! バカは黙っていてください!」


一体何なんですか!


木の実で喜ぶとは思っていなかったですけど、あんな酷いことを言われるとは思わなかったです!