「ただいまー!」


村に戻り、お店のドアを開けると、そこには魔王と酒場の真希さんが。


「良いか、真希よ。そんなやつは力ずくで追い出してしまえば良いのだ! 愛する者がいながら、バレないと思ってよその村で浮気を繰り返すバカは、ワシが地獄に送ってくれるわ!


……なんだか、随分ディープな話をしていますね。


真希さんは泣いていたのか、慌てて涙を拭っています。


「は、話を聞いてくれてありがとうね。また来るから」


「うむ、いつでも話を聞いてやるぞ! ふははははははっ!」


そして、私とマスターの横を通り過ぎて、真希さんは店を出て行きました。


「えっと……なんの話をしていたんですか?真希さん泣いてたみたいですけど」


あの男勝りな真希さんが泣くなんて、よほどの事があったに違いありません。


これは……事件の予感です!


「……未来よ、守秘義務と言うのを知っているか? これは情報ではない。ワシという漢に相談をしていたのだ! 貴様に話す義務はないわ! ふははははははっ!」













あ、今、久しぶりにイラッとしました。


ちょっとばかり道具屋の仕事に慣れたからって、調子に乗ってるんじゃないですかね!?