マスターと一緒に集めまくったグリーンリーフとイエローリーフ。


道具袋いっぱいに詰め込んで、村に戻る事にしました。


森を抜け、さんさんと降り注ぐ太陽の光を身体中に浴びて、爽やかな気持ちになります。


「今回はあいつらのおかげで結構稼げたな。鬱陶しいやつらだが、商売の役に立つならありがたい」


のぼるズの事ですね。


まあ、道具屋としてはありがたいですが、のぼるズにしてみたらたまったもんじゃないですよね。


ゴブリンキングにやられるわ、うんこに埋もれさせられるわ。


「そう言えば……そのバスケットの中身、木の実だな? そんな物をどうするつもりだ? パンの中にでも入れるのか?」


木の実パンですか。


それも美味しそうで良いですね。


「えへへー、これはですねえ。魔王におみやげです」


私の言葉が予想外だったのか、驚いたような表情を浮かべたマスター。


「ほう? おみやげだと?」


「だって、魔王が店番をしてくれているから、私はこうやってマスターとお出掛け出来るんです。お礼ですよ、お礼」


ニコニコしながらそう言うと、マスターは納得した様子で笑ってくれました。