バカ二人（のぼるズ）に商品を売り付けた後、私とマスターは、ミッチェル杉下さんと別れて森の中を散策する事になりました。


なんでも、調合用の材料がそろそろなくなりそうだという事です。


「マスター、今日はどんな材料を集めに行くんですか？」


「ふむ、回復薬用のグリーンリーフとイエローリーフ、後は良い素材があればって感じだな。当面はそれで何とかなるだろ」


私は、マスターの道具屋ランクがどれくらいかは知りませんが、調合技術の凄さと、その強さから、相当ランクが高いのだという事はわかります。


道具に関する知識と、強さが何よりの証拠ですね。


太陽の光もあまり届かない森の中、キラキラとこぼれ落ちる木漏れ日の中を、草を踏み締めて歩きます。


なかなか一人では来られないので、あれこれと草木を指差してはマスターに尋ねてみると、丁寧に一つ一つ教えてくれます。


これとこの素材を良い分量で調合するとこんな薬になるとか、毒消し草と毒草が似ているから気を付けなければならないとか。


森は、素材の宝庫ですね。


それだけに魔物も多く、気を付けなければならないのですが。


マスターがいるなら安心です。