人間が洞窟の中に入って来るという事で、私達は隠れる事にしました。


ゴブリンキングの椅子の後ろに。


「全く……どこのどいつだ。こんなタイミングでゴブリンの巣にやって来るバカはよ。どうせ冒険者気取りの頭ん中が暖かいやつだろうけどよ」


商売の邪魔をされたのはわかりますが、それは言い過ぎじゃないですかね?


裏の仕事をしているのは私達なんですから。


「シッ! 来るぞ。良いか? ゴブリン達がやられたら、俺達は捕まったフリをするんだ。そうすりゃバレる事はねえ」







【魔物との取引について】
我々、お店の人間が魔物と取引をしているのを、一般人に知られてはならない。
これは、魔物に商品を提供していると知られれば、我々「世界お店協会」の存続が危うくなる為である。
万が一、魔物との取引を人間に見られたら、捕まっているフリか、その人間を始末しなければならない。
(「世界お店協会会報 第133号」より抜粋)









思い出したです。


全て魔物のせいにしてしまおうと言うわけですね。


ちょっとセコい気もしますが、取引を知られるわけにはいかないのですから!


そして……冒険者が現れました!