「鬼は悪さをするものじゃなく、人を救い、人と共存できる優しい心を持って生きていく……そんな妖界を作りたい。俺は優しいだけじゃない、誰かを守れる強い鬼神になる……そしたら、君を迎えに行きたい。」
「え……? それはどういうこと」
キョトンとしている碧に、今まで言えなかった気持ちを伝える。
「俺は、碧が好きだ。だから君を俺の花嫁として迎えたい」
「……好き?」
「ああ……碧はどう思ってる?」
「私……私だって、好きだよ。柊が好き、大好きっ!! 柊のお嫁さんになりたい」
え……俺のこと好き? 俺の計画ではこれからじっくり好きになってもらう予定で……。
「私の方が先に好きだったんだから!」
大好きな君を抱きしめる。こんなに小さかったんだ……こんなにもすっぽり入っちゃうんだな。
「絶対に安心してお嫁に来てもらえるようにするから、待っていて」
「うんっ、ずっと待ってるね」
俺は彼女の髪にキスをする。君との幸せな未来を想像しながら……彼女の唇にキスを落とした。
Fin.