自分の思い上がりと勘違いに、地の底が抜け、足元はふらつく。

そうだよな。

俺みたいなヤツが、素直に受け入れられるわけがなかった。

みんな、どこかしら俺のことが嫌いだし、基本どうでもいいと思ってるし、そもそもそんな、興味すらなかったんだ。

恥ずかしさと悔しさで、涙がにじむ。

ちょっと待て。

俺は今、何に対して泣いてるんだ? 

不幸な俺? 

それとも、冷たい連中?

天上から照りつける太陽が、生々しいほどの幻聴を響かせる。

火照った俺の体に、お前なんか、いなくてもいいと、お前のことなんて、誰も気にしてないと。

流れ落ちる汗をぬぐった。

どこかへ避難しないと、このままでは倒れてしまう。

暑さにやられて、きっと俺は息絶えるだろう。

まぶしすぎる太陽を見上げて、めまいがした。

吐き気を抑えながら、学校を出る。

冷たく冷えたコンビニに入って、俺はようやく正気を取り戻した。

冷たくて居心地のいい店内で、周囲を見渡す。

私服姿の大学生や、社会人ばかりで、同じ制服を着た高校生は、ここには見当たらなかった。

そのことに、少し安心する。

自分と同じ同質の人間なんて、今は見たくない。

店の陳列棚に並んだ商品を、手当たり次第に買ってやりたかった。

全部を買い物かごに放り込んで、ドンってレジにおいて、「これ下さい」って、お金を投げつけるようにおいて、釣りももらわずに、出て行きたいと思った。

だけど、結局何も買わずに、店を出る。

店員がいかにも嫌な客をみるように、眉間にしわをよせたまま、こっちをにらんでいる。

はい? 俺は何にも盗っちゃいねーよ。

理科室に戻ると、俺は制作に没頭した。