俺は厚さ2㎝はあろうかという、つるつるの重たい専門誌を放り投げた。
窓の外は晴天、本日は短縮授業の早帰り。
勉強なんて真面目にする気もなければ、こんな本を読んだって、何がなんだか半分は分からなかった。
「あー、めんどくせぇなぁ」
このまま鳥になって、どこかに飛んで行きたいとか、空を泳ぐ魚になりたいとか、そんなメルヘンなことばっかりじゃなくて、学校爆破されないかなとか、隕石落ちてこないかなとか、もっと現実的に、台風発生予告とかを、ネットの天気予報サイトで確認してしまうのが、俺の賢いところだ。
まぁ、何にもないんだけど。
体温も平熱。
ここから逃げ出したいとも思わないけど、かといって、ここが最高とも思えない。
そこそこにそこそこで、実は自分の身の丈に、ちゃんと合ってるんじゃないかとも思うけど、もう少し何とかならないものかとも、思う。
それは自分自身のことだけじゃなくて、学校のことにしても、クラスにしても、友達にしても奥川にしても。
あいつ、あの後どうしたのかな。
夕暮れの横顔を思い出す。
部活が休みってことは、奥川も鹿島に会ってないってことだ。
鹿島のヤツ、いつかあいつ絶対にぶっ殺す。
本当にそんなことやったりはしないけど、そのうち見返してやるからな。
そんなくだらないことで頭をいっぱいにしていたら、いつの間にかテスト期間が始まって、俺はやっぱりろくに勉強もしないまま、それに挑むこととなってしまった。
もちろん、テストは惨敗。
だがそんなことは、どうだっていい。
俺の本番はここからだ。
教室を飛び出そうとした俺を、呼び止めたのは担任だった。
「おい、吉永。お前成績悪すぎたから、夏休み補習な」
俺のシーケンスは、頭から頓挫した。
窓の外は晴天、本日は短縮授業の早帰り。
勉強なんて真面目にする気もなければ、こんな本を読んだって、何がなんだか半分は分からなかった。
「あー、めんどくせぇなぁ」
このまま鳥になって、どこかに飛んで行きたいとか、空を泳ぐ魚になりたいとか、そんなメルヘンなことばっかりじゃなくて、学校爆破されないかなとか、隕石落ちてこないかなとか、もっと現実的に、台風発生予告とかを、ネットの天気予報サイトで確認してしまうのが、俺の賢いところだ。
まぁ、何にもないんだけど。
体温も平熱。
ここから逃げ出したいとも思わないけど、かといって、ここが最高とも思えない。
そこそこにそこそこで、実は自分の身の丈に、ちゃんと合ってるんじゃないかとも思うけど、もう少し何とかならないものかとも、思う。
それは自分自身のことだけじゃなくて、学校のことにしても、クラスにしても、友達にしても奥川にしても。
あいつ、あの後どうしたのかな。
夕暮れの横顔を思い出す。
部活が休みってことは、奥川も鹿島に会ってないってことだ。
鹿島のヤツ、いつかあいつ絶対にぶっ殺す。
本当にそんなことやったりはしないけど、そのうち見返してやるからな。
そんなくだらないことで頭をいっぱいにしていたら、いつの間にかテスト期間が始まって、俺はやっぱりろくに勉強もしないまま、それに挑むこととなってしまった。
もちろん、テストは惨敗。
だがそんなことは、どうだっていい。
俺の本番はここからだ。
教室を飛び出そうとした俺を、呼び止めたのは担任だった。
「おい、吉永。お前成績悪すぎたから、夏休み補習な」
俺のシーケンスは、頭から頓挫した。