競技時間が残り10秒を切った。

俺の迷っている間に打ち残した弾が、まだ残っている。

俺はその全てを、一気に吐き出した。

「いっけー!!」

連射した弾は見事な放物線を描いて、きれいに的を外す。

だけどそのうちの一つが、偶然にも最後の的に当たった。

「終了です!」

笛の音が響き渡る。

得点は12ポイント。

競技結果を表示した掲示板には、軒並み20点以上の高得点が、ずらりと並ぶ。

「奥川!」

俺は人混みの中に、彼女の姿を見つけた。

「好きだぁ!」

「はぁ!?」

会場を飛び出す。

「おい!」

誰かが俺の後を追いかけてきた。

鹿島はぽかんとして呆れていて、谷先輩はため息をつく。

「おい、撤収手伝え」

フィールドを片付けないのは、失格だ。

「あ、あの、いいんですか?」

鹿島はおずおずと谷先輩に聞いた。

「あいつら、バカだからしょうがねぇんだよ」

俺は校外に飛び出すと、めちゃくちゃに走っていた。