「頑張ったよ」
「よかったね」
「全部出し切ったなら、よかったじゃない」
「また来年もあるだろうからさ」
「次もがんばろう」
正しくて、綺麗な言葉が並ぶ。
きっと鹿島たちの周りは、そういうもので出来ているんだ。
俺は一人、自分の段ボールを抱えたまま、そこを離れる。
鹿島にかける言葉なんて、思いつくワケもない。
今の俺に、そんな気持ちも感情も、一切ない。
体育館出入り口の枠に持たれて、体内の全ての空気を吐き出し、外の空気と入れかえる。
箱を抱えた手を、ぐっと握りしめた。
俺は中を振り返る。
体育館のそれぞれのエリアでは、きっと同じように、似たような光景がくり返されているのだろう。
だけど、それがなんだ。
俺には全く、関係のないことだ。
第3会場で、第3試合の終了したプラカードが立った。
いかなくちゃ。
今頃はもう、第4試合の出場者たちが、セッティングを始めている。
俺は自分の競技会場へ向かった。
「よかったね」
「全部出し切ったなら、よかったじゃない」
「また来年もあるだろうからさ」
「次もがんばろう」
正しくて、綺麗な言葉が並ぶ。
きっと鹿島たちの周りは、そういうもので出来ているんだ。
俺は一人、自分の段ボールを抱えたまま、そこを離れる。
鹿島にかける言葉なんて、思いつくワケもない。
今の俺に、そんな気持ちも感情も、一切ない。
体育館出入り口の枠に持たれて、体内の全ての空気を吐き出し、外の空気と入れかえる。
箱を抱えた手を、ぐっと握りしめた。
俺は中を振り返る。
体育館のそれぞれのエリアでは、きっと同じように、似たような光景がくり返されているのだろう。
だけど、それがなんだ。
俺には全く、関係のないことだ。
第3会場で、第3試合の終了したプラカードが立った。
いかなくちゃ。
今頃はもう、第4試合の出場者たちが、セッティングを始めている。
俺は自分の競技会場へ向かった。