騒がしい教室に入ると今日が月曜日だということを実感する。
「おはよう」
 窓際の自分の席に着くと同時に春斗が気だるそうな声で言う。
「おはよう」
 気だるそうに話す春斗は開いていない窓に寄りかかってあくびをする。
いつもなら素直に春斗と何気ない会話をできたのかもしれない。
でも今日はいつもと違う。
春斗の顔を見ては考えている。
その理由がわかっているからなおさらだった。
「今日、俺委員会の当番だから先帰って」
「わかった。頑張って」
 小さく「おう」と頷いて春斗は自分の席に戻った。
春斗の背中を見て騒ぐ胸を落ち着かせる。
一度息を吐いて私は自分の席に座った。