未来の春斗が言っていた言葉。
名もない花。
私は色もつかない名のない花。
それが今は色づいてこれからもっと綺麗に咲くような気がしている。
「春斗」
「ん?」
「一緒に幸せの花を咲かそうね」
「おう、俺が最初に渡した本からとったな」
 笑って顔を覗いてくる春斗に自分で言うのも恥ずかしいが最高の笑顔を返す。
笑いが絶えないこの時間。
嬉しくて楽しくて時に違う感情が混ざっても元に戻せる力がある。
きっと私は闇と光を見た。
だからこそ光がどれだけ大切かわかる。
その光がある時間を無駄にしないように生きていこう。
そうだよね。春斗。