「普通、そういう反応になるよな…」

私の反応を見るや否や、黒炎くんはしょんぼりとしていた。

「待って、理解が追いつかないだけ! アカリちゃんって、二次元の女の子なの? でも付き合ってるってどういうこと?」

「おそらくまわりからは妄想癖があるとか心の病だとか言われると思う。俺は、とあるギャルゲーに登場する黒崎アカリっていう女子と付き合ってるって思ってるんだ。

皆からは二次元のキャラクターと思われるだろう。だけど、俺にとっては黒崎アカリという存在は生きてるんだ。

いつも俺の側にいて、俺を見守ってくれてる。俺はそんなアカリが好きだし、アカリも俺のことを好きだと言ってくれた。
……再会した幼馴染がこんな奴になってて幻滅したか?」

「幻滅なんかしてないよ! 他の人が黒炎くんを幻滅したとしても、私は黒炎くんを否定したりしない!!!」

多分、黒炎くんの発言を一瞬で理解することはおそらく難しいだろう。だけど、アカリちゃんという存在は黒炎くんにとって心の支えになってることだけは理解できた。