「これは俺たちからの気持ちです。署名活動のときもそうですけど、俺は小学生の頃からお世話になったし、それも含めて」

「黒炎もありがとうございます。それは今更、気にしないでください。僕は親じゃないから言う資格なんてないかもしれませんが……貴方は成長しましたよ、黒炎」

「そんなこと……それに会長のお陰です」

「っ……」

私は目頭があつくなる。今にも泣いてしまいそう。黒炎君と紅蓮会長の過去を聞いたから、それはなおさら。

「霧姫朱里。これからは黒炎と高校生活を楽しんでください。だけど、最後に1つだけ」

「なんですか?」

「僕はさらなる高みにいきます。もし、黒炎が貴方を傷つけるようなことがあったなら、いつでも駆けつけます。そして、隙あらば貴方を奪います」