「ああ、元気にしてた。……親父に認めてもらえた。朱里もそうなんだろ? 兄貴から聞いたんだ」

「うん、私頑張ったよ……!」

「……知ってる。会長にも手伝ってもらったんだろ? それについて親父が褒めてたぞ。人を頼ることも大切だということに気付けたのは感心したって」

私が知らない場所で、焔さんか紅炎さんに仕えてるメイドさんたちが見ていたんだろう。でも、やっぱりそうだったんだ。

一人でやっていたら、恐らく達成出来ずにいた。だけど、紅蓮会長が手伝ってくれた。

それで良かったんだ。私は間違ったことをしていなかったんだね。

「朱里、俺のために本当にありがとう。高校卒業まで、今の学校にいられそうだ。本当に頑張ってくれたんだな……」

頭を撫でられる。なんだか、このスキンシップも懐かしく感じる。

……本当に良かった。すごく大変な思いをしたけれど、これで黒炎くんと一緒にいられる。