「試練ってなんだよ」

「私はどんな試練でも受けます」

だって、それで黒炎くんと別れずに済むなら安いものだ。当然、紅炎さんの試練だから簡単じゃないことくらい承知の上だけど。

「そんなに柊家として見られたくないならば、黒炎として誰かに必要とされる姿を見せなさい。そうだな……全校生徒の署名でも集めてきてもらおう。もし出来なければ、黒炎は別の学校に転校させる。

君とも一生会うことはできない。そうだな……署名の内容は黒炎が別の学校に行ってしまわないように、でどうだろう。どのみち、今の学校は黒炎に相応しくないからね。これは君への試練だ。……黒炎、お前は僕が海外でやる仕事を手伝うんだ。僕がいうノルマをこなしたら、交際を認めてあげるよ。どちらも期限は1ヶ月だ」