会長さんにも相談はしてみたのだが、それは自分じゃどうしようも出来ないと言われた。会長さんですら関われないこと……ということなのだろうか。

どんなに考えたって私だけじゃ解決できずにいることがとても悔しくてたまらなかった。

黒炎くんとせっかく結ばれて、今からもっと楽しいことが出来るって思っていた矢先がこれだ。

大きな車が校門に止まっているのが目に入る。おそらく二年の先輩を送り迎えしてるロールスロイスだろうと横目で見ていたけど、それは違っていて。

じゃあ、一体誰の車だろう?

「おや、また会ったね。お嬢さん」

「あのときの……」

車の中から一人の男性が出てきた。それはパーティーのときに声をかけてきた人だった。あのときは素顔は見えなかったけど、やっぱり美形な人だ。