「不安にさせたみたいでごめんな。俺、ゲームのアカリのことも好きで……」

「知ってるよ。もう、そんな不安になってないから大丈夫。だから黒炎くんもゲームとか言わないで。黒炎くんにとってアカリちゃんは心の支えなんでしょ? だったら、それを否定しちゃダメ。今までそう思ってきたんなら、これからもそう思わないと……自分がかわいそうだよ」

アカリちゃんのことを“ゲームのアカリ”というたび、黒炎くんの心が砕けていく音がした。

私のことを好きなのも十分伝わってくる。だけど、それ以上に前からアカリちゃんのことが好きだったんだ。

そんな黒炎くんが簡単にゲームのアカリちゃんと割り切れることが出来ないのは私にもわかる。

やっぱり、夏休みのときから変だとは思ったけどなにかあったんだろうな。たぶん、それはまだ聞いてはいけないと黒炎くんの表情から見て取れた。