「朱里、待たせて悪い。制服に着替えてたら遅くなった」

「ううん、大丈夫だよ」

ガラッと扉を開けて入ってくる黒炎くん。

「それで、話ってなんだ?」

黒炎くんは普通の雑談程度だと思って、特に身構える様子もなく普段通りだ。私はというと、心臓が口から飛び出しそうなほどバクバクしていた。

「これは、冗談とか幼なじみとかじゃなくて真剣な話として聞いてほしいんだけど……」

「あ、ああ……」

「私、黒炎くんのことが好きなの。小さい頃からずっと好きだった……!」

ついに私は黒炎くんに想いを伝えた。外からはキャンプファイヤー点灯の合図が聞こえた。
ジンクスなんて信じてるわけじゃないけど、私の気持ち伝わってるといいな……。