それから肉巻きおにぎり、フランクフルト、チュロスなどを食べてお腹はかなり満たされた。

「朱里、あれってなんだ?」

黒炎くんの視線を追ってみると、一つの屋台を見つめ不思議そうな顔をしていた。

「え、もしかしてタピオカのこと?」

「タピ、オカ?」

「プッ……ふふっ」

いけない、笑いが込み上げてしまった。
まさか黒炎くんに知らないものがあったなんて。しかも、それが今流行りのものなんて、これは笑わずにはいられない。

「朱里、笑いすぎだろ」

「だって、面白くて……ふふふ」

「ったく。まぁ、朱里が楽しそうなら良いけどな」

笑いすぎたせいで少し不貞腐れちゃった黒炎くん。そんなところを見ると、つい可愛いと思う私もいた。