「……」

強気な黒炎くん、カッコいい……って、見とれてどうするの私。でも、まわりが硬直する中、黒炎くんだけは会長さんに臆することなく立ち向かっていた。

「だったら、いつも守って側にいてあげてください。貴方を守ってくれる王子様も来たようですし、自分はこれで失礼します。王子と言ってもまだまだ半人前ようですが……」

そう言い残して、会長さんは教室から出て行った。それにしても王子様って……会長さんでもそんなロマンチックなセリフがって、今のは恋愛作家らしいといえばらしいのか。