「今のっているってことでいいのか? ……うっ」

胸あたりを押さえながら黒炎くんはその場にしゃがみこんだ。

「ちょ……! 黒炎くん大丈夫!?」

「あ、ああ。心配してくれてありがとな」

私は黒炎くんを支えつつ、ベンチに腰かける。

「朱里に好きなやつがいるってわかったら、なんだかこの辺がこう……痛みが走って、なんだろうな」

「えっと……」

もしかしてヤキモチってやつなのかな。幼馴染を取られるのが嫌みたいなこと? 黒炎くんはアカリちゃんのことが好きなわけだし、思いつく理由はそれくらいしかない。