「会長さん、養うとか養われるとか私には先のことすぎて……! まだ高校に入学して半年しか経ってないわけで、そのいろいろ心の準備っていうか」

アワアワと動揺を隠せない私に会長さんはさらに言葉を続ける。

「貴方は僕にとって運命の人なんです。友達からなんて優しい言葉は言いません。……付き合ってください」

手をギュッと握られる。それはとても力強くて……。

「あの、私にとって運命の人は私が決めます。あと前にも言ったと思うんですが、私は黒炎くんのことが……」

「会長、俺の大事な幼馴染をなに口説いてるんですか」

後ろにあたたかい熱を感じる。少しだけ懐かしい声が私の耳をくすぐった。