「どういたしまして。……こちらもいいネタ作りになりましたので」

「なにか言いました?」

「いえ、なにも」

会長さんが小声で何か言っていたようだけど、小さくて私には聞こえなかった。

「それと……」

「?」

会長さんが何かいいたそうにこちらに近づいてきた。

「柊黒炎の前で、先ほどのようなニヤけ顔はほどほどに」

耳元で囁かれる言葉に私はハッと我にかえる。