「痛い……」

一人だと思うと途端に痛みと恐怖は増していき、その場に座り込んでしまった。遥ちゃんのことも心配だから探しに行かないといけないんだけど、怖くて前に進めない。どうしよう。

(黒炎くん、私を見つけて)

私は心の中で黒炎くんの名前を呼んだ。当の本人は恐らく洞窟からはとっくに出てるだろうけど、それでも呼ばずにはいられなかった。

この状況が少しでも緩和されるようにと自分を慰めていた。そんなことしても現状は変わらないけど。