洞窟ってなんでこんなにも怖いんだろう。ぽちゃん……と水滴が落ちる。

「!?」

ビクッ! と背筋が跳ねる。水滴の音ですら驚いて足がすくむ。

「い、一番奥に行った場所にお札を置いてるって行ってたけどなかなか着かないね。遥ちゃん、ちゃんとついてきてる? ……って、あれ?」

さっきまでいたはずの遥ちゃんがいない? これって、もしかしてはぐれたとか……いやいや、そんなはずない。

「遥ちゃん、どこ行っちゃったの? いたら返事して!」

私は、はぐれてしまった遥ちゃんを探すために当てもなく走り回った。

「っ!?」

足元とまわりが暗いせいで、私は何かにつまづき、転んでしまった。