「今、知りました。会長さん、ここまでお世話してくれてありがとうございます、本当に助かりました。会長さんが助けに来てくれなかったら今頃……」

会長さんがさっきから難しいことばかり言ってきて半分くらい言ってることがわからなかったけど、感謝の気持ちは伝えなくちゃと私はお礼を言った。

「生徒会長として当然の行動ですからお礼は不要です。それに貴方を最初に助けにくるべきは……」

会長さんが曇った表情を見せる。それは誰のことを話しているのか私にはすぐにわかった。

「もしかしなくても黒炎くんのこと、ですよね? 私たち付き合ってるわけじゃないから、さすがにそこまでは申し訳ないというか」

「それは関係ありません。幼馴染が危険なのに助けに来ないのはいけないと言っているんです」