かたくて、大きな手。やっぱり会長さんも1人の男の子なんだよね。そう思うとドキドキはするけど黒炎くんといるときよりも安心するのは何故だろう。

それはきっと会長さんに恋をしていないから。

「終わりました。ですが、海に入るときに1人なのは感心しません。霧姫朱里、自分は貴方の飲み物を買ってきますから少し待っていてください」

「うっ、すみません。……わかりました」

会長さんの言うことが正論すぎてなにも言えない。

それから数分して、会長さんがスポーツ飲料を私にくれた。

「スポーツ飲料は脱水症状の回復が出来る飲み物ですから今の貴方に最適かと思います」

「え、それはどうして?」

「足がつるのは脱水症状も大きく関係しているのを知らなかったんですか」