「本当に綺麗だな。……朱里?」

「あのね、黒炎くん。実は私……」

こんなロマンチックな雰囲気で告白しないなんて駄目だ。今なら自分の気持ち、素直に言える気がする。

二人だけの密室空間が私に勇気をくれた。

「私、黒炎くんのことが……!」

ガタッと立ち上がり、私は告白しようとした。

「朱里!? 急に立ち上がると……!」

「きゃ!?」

観覧車は頂上に達し、ガタッと揺れた。私は立ち上がっていたせいでバランスを崩し、黒炎くんのほうに身体が倒れてしまった。