それに、さっきは私が傷ついてるのがわかったのか助けてくれた。それでも彼氏じゃない黒炎くんはやっぱり近いようですごく遠い。

「アカリにも膝枕したことあるのに、それを誰にも理解されないって辛いもんだな……」

そんな悲しそうな顔、黒炎くんにしてほしくないよ。

「黒炎くん……。私はアカリちゃんのこと好きだよ、可愛いし。それに黒炎くんとお似合いだと思う!!」

なんで私、黒炎くんとアカリちゃんの恋を応援してるんだろう。って思ったけど、でも今は黒炎くんの心が少しでも軽くなってほしかった。ただ、それだけ。

「朱里……そんなに気をつかわなくていい」

黒炎くんは多分わかっているんだ。だけど、アカリちゃんは黒炎くんの中では存在している。