そして大叔父さんのお店では、お客さん達に潮月神社でお参りするように言って回った。すると、「そういえば、最近行ってなかったなあ」とか「息子の結婚相手が見つかりますようにってお祈りしようかしら」なんて、好意的な反応ばかりだった。
それからは、私が遊びに行く度に、神社には参拝客が訪れていた。お友達や幼稚園の先生なんかを何人も引き連れて、神社に行くこともあった。
すると、狐さんはみるみるうちに元気になっていった。私が神社へ行くと、いつも社の陰に行儀よく座っていた。しかしなぜか、他の人には姿は見えないし声も聞こえないらしい。
私が狐の神様と仲良くなっていることは、なんとなくみんなには秘密にしていた。動物の神様とお話しているなんて面白い秘密を持っていることは、なんだか私をドキドキさせた。
ある日、以前にもまして毛づやがよくなり、キリっとした顔つきになった狐さんが、私に向かってこう言った。
『陽葵、君のお陰で私は昔の力をほぼ取り戻したよ。ありがとう』
「そっか! よかったよ!」
『やっと人の姿に戻れる』
そう言った狐の周りに、突然白い煙が沸き上がった。煙が収まった後に現れたのは、狐ではなく紺色の浴衣を着た金髪のかっこいい男性だった。
「き、狐さんが人間の男の人になった!」
「もともと神としてはこちらの姿がメインなのだがな。今までは力を失って獣の姿にしかなれなかったのだ」
「ふーん……」
狐の方がかわいいのになあ、と思ったのは内緒。まあこっちの人間の姿も、髪の毛がキラキラしていてかっこいいし、結構好きだ。
それからは、私が遊びに行く度に、神社には参拝客が訪れていた。お友達や幼稚園の先生なんかを何人も引き連れて、神社に行くこともあった。
すると、狐さんはみるみるうちに元気になっていった。私が神社へ行くと、いつも社の陰に行儀よく座っていた。しかしなぜか、他の人には姿は見えないし声も聞こえないらしい。
私が狐の神様と仲良くなっていることは、なんとなくみんなには秘密にしていた。動物の神様とお話しているなんて面白い秘密を持っていることは、なんだか私をドキドキさせた。
ある日、以前にもまして毛づやがよくなり、キリっとした顔つきになった狐さんが、私に向かってこう言った。
『陽葵、君のお陰で私は昔の力をほぼ取り戻したよ。ありがとう』
「そっか! よかったよ!」
『やっと人の姿に戻れる』
そう言った狐の周りに、突然白い煙が沸き上がった。煙が収まった後に現れたのは、狐ではなく紺色の浴衣を着た金髪のかっこいい男性だった。
「き、狐さんが人間の男の人になった!」
「もともと神としてはこちらの姿がメインなのだがな。今までは力を失って獣の姿にしかなれなかったのだ」
「ふーん……」
狐の方がかわいいのになあ、と思ったのは内緒。まあこっちの人間の姿も、髪の毛がキラキラしていてかっこいいし、結構好きだ。