「本庁行ったとき見たことあるけど、凄まじい美形だよな。ハリウッド俳優かと思ったわ。テレビに写った時、SNS沸いたらしいじゃん。イケメン刑事発見って」
「そこまで顔イイなら広報課で呼ばれそう。いや、すげえ切れ者なら、一課が手放さないか」
「仕事できまくって、イケメンで、出世コースで……。羨ましすぎる」
籠原と中町の言葉に、大西が我がことのように微笑む。
「へへ、入庁してからずっと、陣馬先輩は俺の憧れなんだ。一緒にいると、勉強になることばっかりだよ。俺、あと二年でああなれるのかなあ」
惚気かというほどデレデレ先輩自慢をする大西に、巧の脳裏を上司・御堂誉の姿が過る。
うちの先輩だってすごいんだぞ。すごいんだけど、出世コースからは外れてて、性格は悪くて、敵ばっかりで……。
そんなことを考えていたら、大西がぱっとこちらを見た。
「それを言うなら、階の上司、御堂誉警部補だろ? 警視庁一の才媛じゃないか!」
急に話を振られたじろぐ巧を、大西は純粋な目で見つめてくる。その横で籠原と中町が変な顔をした。
「御堂誉って……あの?」
「階、今あの人の下なの?」
巧は苦い水を飲み込むような気持ちでこくりと頷いた。籠原と中町の反応がすでにひんやりとしているのは気のせいじゃない。
「そこまで顔イイなら広報課で呼ばれそう。いや、すげえ切れ者なら、一課が手放さないか」
「仕事できまくって、イケメンで、出世コースで……。羨ましすぎる」
籠原と中町の言葉に、大西が我がことのように微笑む。
「へへ、入庁してからずっと、陣馬先輩は俺の憧れなんだ。一緒にいると、勉強になることばっかりだよ。俺、あと二年でああなれるのかなあ」
惚気かというほどデレデレ先輩自慢をする大西に、巧の脳裏を上司・御堂誉の姿が過る。
うちの先輩だってすごいんだぞ。すごいんだけど、出世コースからは外れてて、性格は悪くて、敵ばっかりで……。
そんなことを考えていたら、大西がぱっとこちらを見た。
「それを言うなら、階の上司、御堂誉警部補だろ? 警視庁一の才媛じゃないか!」
急に話を振られたじろぐ巧を、大西は純粋な目で見つめてくる。その横で籠原と中町が変な顔をした。
「御堂誉って……あの?」
「階、今あの人の下なの?」
巧は苦い水を飲み込むような気持ちでこくりと頷いた。籠原と中町の反応がすでにひんやりとしているのは気のせいじゃない。