加藤は困惑げな表情で続ける。

「オーナーが地元の人間じゃないのでさぐりを入れたわけじゃないんですが、若者がたむろしてるってちょっと怖いでしょう。ドラッグとか、悪いことをみんなでしてるんじゃないかなって噂してたんですよ」
「どう思う、御堂」

諸岡が話題を振り、誉が特段感情を差し挟まずに頷いた。

「相談事案としてお受けました。一度持ち帰りまして、検討します」

型通りの冷たいお役所風対応に巧が慌てた。
もう少し親身になって聞くべきではなかろうか。質問をしたり、相手の心情や心遣いを慮ったりした方がいいに違いない。

「あの、住人ではない少年たちがマンションの一室にってことですよね?」
「ええ、どの部屋かは特定できてないんですけどね。ファミリータイプのマンションじゃないので、住人の男の子が友達を招いているって雰囲気じゃないんですよ。ちょっとガラの悪そうな子もいるって聞きました」

真剣に取り合ってくれていると思ったらしく、加藤は巧の質問に熱心に答える。

「御堂と階に任せておけば問題ありません。進展がありましたら私から加藤さんに連絡しますよ」

フォローなのか諸岡が自信たっぷりに請け負い、加藤は納得したようだった。