雪緒と話した後、巧と誉は遅い昼食を食べに中華料理店・向来に入った。空いた店内の二人掛けのテーブル席につく。
いつ来ても古くさい地元の中華店である。暖簾はすすけているし、壁の手書きメニューははがれかかっている。テーブルのビニールマットも油でベタベタするが、味は美味しいし署から近いので誉の気に入りだ。
「チャーシューメン大盛、油多め、味玉トッピング。餃子ふた皿」
「俺は担々麺大盛でお願いします」
空腹全開の注文をする誉は、ラーメンがくるまでスマホでメッセージを送っている。
「陣馬にいくつか頼み事をしておいた」
そういってスマホを置く。
「今日、昇鯉会を調べてもらってるのにですか?」
「別件だ。陣馬ならすぐにやってくれる」
何度か誉がスマホでやりとりをしているうちにラーメンは出てきた。食事を目の前にすると、食事以外に集中できなくなるのが御堂誉なので、手を合わせて猛然と食べ始めた彼女に突っ込んだ話はお休みだ。
「御堂さん」
食事があらかた済んだ頃、巧は口を開く。
「本当はもうとっくに事件の真相がわかっているんじゃないですか?」
巧の思い切った発言に、誉はわずかに驚いたような表情になり、それからふうと嘆息した。
「おそらく階の考える通りで当たりだよ」
いつ来ても古くさい地元の中華店である。暖簾はすすけているし、壁の手書きメニューははがれかかっている。テーブルのビニールマットも油でベタベタするが、味は美味しいし署から近いので誉の気に入りだ。
「チャーシューメン大盛、油多め、味玉トッピング。餃子ふた皿」
「俺は担々麺大盛でお願いします」
空腹全開の注文をする誉は、ラーメンがくるまでスマホでメッセージを送っている。
「陣馬にいくつか頼み事をしておいた」
そういってスマホを置く。
「今日、昇鯉会を調べてもらってるのにですか?」
「別件だ。陣馬ならすぐにやってくれる」
何度か誉がスマホでやりとりをしているうちにラーメンは出てきた。食事を目の前にすると、食事以外に集中できなくなるのが御堂誉なので、手を合わせて猛然と食べ始めた彼女に突っ込んだ話はお休みだ。
「御堂さん」
食事があらかた済んだ頃、巧は口を開く。
「本当はもうとっくに事件の真相がわかっているんじゃないですか?」
巧の思い切った発言に、誉はわずかに驚いたような表情になり、それからふうと嘆息した。
「おそらく階の考える通りで当たりだよ」