「ジャジャーン!どうだ!温かそうだろ!?」

 ジョルノは両手を広げ、湯気立つドラマ缶風呂をリアンに紹介する。

「はい!凄く温かそうです!」

 ここ一週間程は、水で頭を洗い、タオルで体を拭くだけだったリアンは、その表情からも分かるように、風呂に浸かれる事が嬉しくてしかたがないのだ。

「それに、これもあるんだぞ!」

 ジョルノは、壁に立て掛けているマイクスタンドのような棒を掴むと、壁とは反対の方へと走って行く。すると、壁と棒を繋ぐように取り付けられている水色の布が、ピンと張られた。

「これで、人目も気にならないだろ!」

 ジョルノは年頃のリアンの事を考え、目隠しシートを作ったようだ。

「…ありがとうございます」

 自分の為に作ってくれた。
 そう感じたリアンは、ジョルノの優しさに感謝した。

「よし、服はこの布に掛けるんだ。パンツの着替えを持ってきてやるからな。すっぽんぽんになっとくんだぞ!」

 底抜けの明るさでジョルノはそう言うと、リアンのパンツを求め、小屋に駆けて行った。

「リアン、持ってきたぞ!もうすっぽんぽんか?」