ジョルノはそう言うと、大きな手の平を開き、リアンに差し出した。
 リアンは戸惑いながらも、笑顔で差し出された手を握り、握手を交わした。

「よし!さっそく仲間の所に行くぞ!」

 ジョルノはそう言うと、立ち上がった。そしてジョルノはリアンの手を引き、ブルーシートの屋根の下から出て、歩き出した。

「腰は、もう大丈夫なんですか?」

 腰を痛めた事を忘れたように、ぐいぐいと手を引き歩くジョルノに、リアンは心配そうな顔を向けている。

「おぉ、そうだった!でも、もう何ともないな!」

 元気そうに答えているところを見ると、どうやらそれは嘘ではないようだ。
 路地裏を出た二人は、大通りを通り過ぎ、もう一つ隣の路地裏を歩く。そして暫くすると、小屋のような物が見えてきた。
 その小屋は一瞥しただけで分かる程にボロい。所謂ボロ小屋と呼ぶに相応しい佇まいをしている。
 ジョルノはその小屋の前で立ち止まると、ドアを開け、中へと入って行った。
 リアンが開かれたドアの前で待っていると、ジョルノの呼ぶ声が聞こえた。リアンは頭を下げ、小屋の中へと入って行った。
 小屋の中は外からでは分からなかったが、十二畳程の広さがある。