(つまらない日常)
勉強して、バイトして、帰ったらレポートを書いて。
土日もバイトのことが多く、友達とはたまにしか遊べない。
もちろん、彼氏などという存在は皆無。
(顔に余裕のなさが出てるのかな?)
興味がないわけじゃない。自分から果敢に話しかけにはいけないだけ。
しかし世の中には、立っているだけで誰かが好いてくれるような人種だっているではないか。
(世の中は不公平だ)
バイト先の更衣室で制服に着替え、マニュアル通りの接客をする。
フードコートには、余裕のある学生たちがいて、それぞれ友人や恋人と楽しそうに早めの夕食をとったり、軽食を楽しんでいる。
(私も、あっち側になりたい……)
契約通り夜九時まで働いたら、もうへとへとだった。十時まで営業している食品売り場で夕食を適当に調達し、駅に向かう。