「なぁ東堂さん。私らこれからカラオケ行こっかって話してるんやけど、東堂さんも一緒に行かん?」
授業の終わりのチャイムが鳴り響くと共に、葵乃は美月の席までかけてくるようにやって来た。
それに合わせていつも葵乃と一緒にいる大垣芽衣と平岡凪も美月の席までやって来た。この二人は今朝葵乃と一緒に美月に話しかけに来た二人だ。
「誘ってくれてありがとう。けど今日は予定があるから、また今度でもいいかな?」
「そうなんや。全然いいよ、私ら大概暇やからまた今度にしよー」
そう返答したのは芽衣。その言葉に素早い反応を見せたのは凪だ。
「いや、あたしは別に暇ちゃうから。今日は偶然彼氏がバイトやからしゃーなし付き合うだけやから」
「感じ悪いなー、この子。ほんなら私と葵乃だけで行くし。凪はいらんし」
「いらんとかひどー!」
二人は笑いながら肩を叩きあっている。そんな様子を美月はぽかんと口を開けたまま見ていると、葵乃が二人の背中を押して、教室から出るような仕草を見せた。
「じゃあ東堂さん、また明日。ほら二人ともさっさと行くで」
美月は三人の後ろ姿を見送りながら、まだ形が綺麗な真新しいスクールバックに宿題が出された教科の荷物を詰め込んだ。残りは重いからと机の引き出しに入れたままにし、美月はスクールバックを肩から下げて立ち上がる。
今日は転校初日。クラスメイトがまだ美月のことを見慣れていないせいか、美月の行動一つ一つが目につくようで、ただ立ち上がっただけでもクラスメイトの数人は美月に視線を送っている。
仕方ないと割り切りながらも居心地の悪さを感じながら、美月は教室を後にした。
授業の終わりのチャイムが鳴り響くと共に、葵乃は美月の席までかけてくるようにやって来た。
それに合わせていつも葵乃と一緒にいる大垣芽衣と平岡凪も美月の席までやって来た。この二人は今朝葵乃と一緒に美月に話しかけに来た二人だ。
「誘ってくれてありがとう。けど今日は予定があるから、また今度でもいいかな?」
「そうなんや。全然いいよ、私ら大概暇やからまた今度にしよー」
そう返答したのは芽衣。その言葉に素早い反応を見せたのは凪だ。
「いや、あたしは別に暇ちゃうから。今日は偶然彼氏がバイトやからしゃーなし付き合うだけやから」
「感じ悪いなー、この子。ほんなら私と葵乃だけで行くし。凪はいらんし」
「いらんとかひどー!」
二人は笑いながら肩を叩きあっている。そんな様子を美月はぽかんと口を開けたまま見ていると、葵乃が二人の背中を押して、教室から出るような仕草を見せた。
「じゃあ東堂さん、また明日。ほら二人ともさっさと行くで」
美月は三人の後ろ姿を見送りながら、まだ形が綺麗な真新しいスクールバックに宿題が出された教科の荷物を詰め込んだ。残りは重いからと机の引き出しに入れたままにし、美月はスクールバックを肩から下げて立ち上がる。
今日は転校初日。クラスメイトがまだ美月のことを見慣れていないせいか、美月の行動一つ一つが目につくようで、ただ立ち上がっただけでもクラスメイトの数人は美月に視線を送っている。
仕方ないと割り切りながらも居心地の悪さを感じながら、美月は教室を後にした。